フランスの白ワインの特徴 気品あふれる世界的高級ワインも
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フランスの白ワインの特徴
地域ごとに大きく異なる特徴を持つ
広大な国土と長い伝統を持つフランスの白ワインは、産地ごとに大きく異なる特徴を持っており、一言で表すことができません。
例えば、北部のシャンパーニュ地方やブルゴーニュ地方では、しっかりとした酸味を特徴とする刺激的な白ワインが、南部地方やラングドック・ルシヨン地方では味わい深く多種多様な特徴を持つ白ワインが造られます。
また、修道士が修行の一環として研究していた地域ではひとつのブドウ品種を単一で使用し、貴族や王族の保護を受けていた地域では複数の品種をブレンドして味わいを調整する産地が多くなっています。
イギリスやドイツの需要が多かった地域に甘口白ワインの文化が根付いているのも、歴史的な影響が大きいと言えるでしょう。
ローマ帝国崩壊後、常にワイン文化の中心地であったフランスの白ワインは、単なる流行や需要の変化に流されない「意味があってその特徴を持っている」ワインなのです。
そのため、自分の求めるタイプのワインを探すには十分な知識が必要で、かつ価格も平均して高めになる傾向があるため、あまり初心者向きとは言えない産地となっています。
最上級の石灰質土壌から生み出されるミネラル感
フランスの各地に存在する最上級の石灰質土壌によって、ミネラル感の豊かな白ワインが育まれています。
ブドウ栽培にもっとも適していると言われる石灰質土壌(カルシウムが主体のチョークのような真っ白な土壌)は、世界のワイン産地のうち約7%にしか存在しないといわれていますが、その稀少な土壌の半分以上はフランスに集中しています。
地層の中にこの土壌が存在すると、ブドウ果汁に複雑な味わいや香りが加わり、特に白ワインの質を飛躍的に高めてくれるとされています。
もっとも特徴的なのは、スポーツドリンクの後味のようないわゆる「ミネラル感」。
酸味が主体ですっきりした味わいのものが多い白ワインですが、ミネラル感が豊かだと余韻も長く続くコクのある飲み口になります。
現在では、他の国や産地でも同様の特徴を持つワインも増えていますが、それでも上質な土地から生み出される味わい深さは、フランスの白ワインの大きな特徴と言えるでしょう。
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- ・ドメーヌ・ド・ロシュバン ブルゴーニュ シャルドネ(Dom. de Rochebin Bourgogne Chardonnay)
- ちょっとリッチなおすすめワイン
- ・ウィリアム・フェーブル シャブリ(Chablis William Fèvre)
ブドウの育つ環境(テロワール)を映すワイン造り
白ワインに限ったことではありませんが、フランスではできるだけ人の手による調整を加えない、環境を尊重したブドウ栽培とワイン造りが行われています。
ブドウは天候や地質などの環境に大きな影響を受ける植物です。
そのため、同じ畑で同じ品種を栽培したとしても、降水量や降るタイミング、気温や湿度の推移などの気象条件によって、年ごとに品質や特徴が変化してしまいます。
できるだけ同じ品質のワインを造るのであれば、雨が少なければ水を撒き、逆に多ければ雨除けをするなど調整が必要ですが、フランスでは多くの場合そうした操作を行わず、ありのままに成長したブドウを使用します。
そうすることで、たとえ同じ生産者でも毎年ワインの出来が異なり、特別良い条件に恵まれた年のワインはその偶然性によって高い価値を得ることができます。
フランスの白ワインは、ある意味「一期一会」の思想にも通じるワインなのです。
- テロワールについて詳しく知りたい方はこちら
- 関連記事:テロワールって何のこと?
フランスの白ワインを代表するブルゴーニュとロワール
上質で個性的な銘柄の多いフランスの白ワインですが、その中から代表的なものを選ぶとするならやはりブルゴーニュ地方とロワール地方ははずせないでしょう。
ブルゴーニュ地方は地区ごと・畑ごとに細かくテロワールを確認した地域で、奇跡的なほどブドウ栽培に適した土地が多数存在します。
ここで主に造られているのは、ほんのわずかな環境の違いも反映する特徴を持つシャルドネを使用した白ワイン。
特に北部のシャブリ地区やシャンパーニュ地区のシャルドネは、世界的に見ても比肩するものがないほど良質です。
一方、ロワール地方はフランスの中でも特に古いワイン造りの歴史を持つ地域で、現在フランスにおける白ワインの生産量第一位の地域です。
白ワイン造りに適した石灰質土壌の割合が非常に高いのが特徴で、ミネラル感の豊かな白ワインを生み出します。
ブドウを単一品種で使用するのではなくブレンドによって調整する造り方が主流となっており、甘口・辛口、コクありからすっきり系までバリエーション豊かな白ワインが存在します。
- シャルドネのワインについて詳しく知りたい方はこちら
- 関連記事:シャルドネのワインの特徴
- おすすめワイン
- ・ラ・シャブリジェンヌ シャブリ・ラ・ピエレレ(La Chablisienne Chablis La Pierrelee)
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- ・ドメーヌ・ジョナタン・ディディエ・パビオ プイィ・フュメ・フロリレージュ(Domaine Jonathan Didier Pabiot Pouilly Fume Florilege)
フランスの白ワインに使用される主なブドウ品種
シャルドネ(Chardonnay)
華やかな香りと果実味が特徴の白ブドウ品種です。
育つ環境のわずかな違いでも特徴の変わる敏感な品種で、カジュアルな飲みやすいタイプから複雑なコクを持つ重厚なタイプまで、あらゆる可能性を持つ変幻自在なブドウとして知られます。
世界的に見ても類稀なテロワールに恵まれるブルゴーニュ地方を中心に、フランス全域で使用されています。
- シャルドネのワインについて詳しく知りたい方はこちら
- 関連記事:シャルドネのワインの特徴 酸味から旨みまで気品ある白ワインの女王
- おすすめワイン
- ・ドメーヌ・ラファージュ ノヴェラム シャルドネ(Domaine Lafage Novellum Chardonnay)
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- ・ドメーヌ・ミッシェル・グロ ブルゴーニュ オート・コート・ド・ニュイ フォンテーヌ サン・マルタン ブラン(Domaine Michel Gros Bourgogne Hautes Cotes De Nuits Blanc Fontaine St Martin Blanc)
ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon blanc)
青草のような特徴的な香りを持つ白ブドウ品種です。
ロワール地方やボルドー地方を中心に栽培されています。
醸造に失敗するとピーマンのような不快な香りが発生してしまうことから避けられがちな品種でしたが、技術の進歩によってその問題の解決方法が見つかり、近年また見直されつつあります。
この品種を使用したワインには、寿司など和食と合う銘柄が多いのも特徴のひとつです。
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- ・ムートン・カデ ソーヴィニヨン・ブラン(Mouton Cadet Sauvignon Blanc)
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- ・ラドゥセット プイィ・フュメ(Ladoucette Pouilly Fume)
セミヨン(Sémillon)
糖度が高く酸味が控えめな白ブドウです。
ブレンド用としてソーヴィニヨン・ブランなどと一緒に使用されるほか、貴腐ワインや甘口ワインの原料としても利用されています。
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- ・シャトー・デ・ゼサール ベルジュラック ブラン(Chateau Des Eyssards Bergerac Blanc)
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- ・シャトー スデュイロー ハーフボトル(Chateau Suduiraut)