白ワインの選び方 初心者でもおいしい白ワインを選ぶためのチェックポイント
記事の目次
自分がどんな白ワインを好きなのか把握する
「おいしいワイン」を選びたいのであれば、まずは「自分がどんなワインをおいしいと感じるか」を知らなければなりません。一番簡単なのは、飲んでみておいしかったワインの情報を覚えておくことです。
白ワインの場合、主に「ブドウの品種」「コクの有り無し」「辛口・甘口」「酸味の種類」などの項目で分類することができます。
おいしかったワインのラベルや説明書きを見たり、味わいの特徴をメモしておくことで、次に白ワインを探すときに似た特徴のワインを探しやすくなります。
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産地などの情報からワインの特徴を推測する
せっかく好きなワインのタイプがわかっていても、ラベルや説明に書いてなくて選べない、なんてことになったらがっかりですよね。そんなときは、他の情報からワインの特徴を推測してみましょう。
全てに当てはまるわけではありませんが、完全にあてずっぽうでいくよりもはずれてしまう確率がさがりますよ。
「コクあり」「まろやかな酸味」が好きな場合
味わい豊かなコクあり白ワインや、あまり刺激の強くないまろやかな酸味の白ワインを選びたいなら、樽熟成を行っている銘柄や温暖な地域のワインを探しましょう。
白ワインは通常果汁由来の成分しか含まれていませんが、樽で熟成させることでタンニンなど樽由来の成分がワインに溶け出し、味わいが深まります。また、タンク熟成に比べると熟成期間が長いものが多くなるため、成分がしっかり変化して酸味の種類が変わり、よりコクのある、まろやかな味わいになるのです。
温暖な地域で育ったブドウは、寒冷地のブドウよりも多くの成分を蓄えながらしっかりと完熟します。そのため、ワインになったあとも比較的いろいろな成分が含まれるコクのあるワインになりやすく、酸味のもとである有機酸が分解されて刺激が少なくなります。(食用の果物も、若いうちは酸っぱく、完熟すると酸味が控えめになりますね)
具体的には、ヨーロッパならイタリアやスペイン、それ以外ならオーストラリアやチリなどがおすすめです。
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「すっきり系」「シャープな酸味」が好きな場合
シャープな酸味の白ワインやすっきりとシンプルな味わいの飲みやすい白ワインを探すのであれば、一年を通じて寒冷な地域のワインをチェックしましょう。完熟するのが難しい涼しい地域で育ったブドウは、果汁に含まれる成分があまり多くなく、きりっと引き締まったすっきりとしたワインになります。
また、収穫までに果実の成熟が進みきらないため、レモンやライムのような刺激の強い酸味が残ります。具体的には、フランスのアルザス・ロレーヌ地方や、ドイツのものがおすすめです。
「甘口」のワインが好きな場合
自然な甘さの甘口白ワインは、アルコール度数が低めのものに多いようです。普通のワイン(スティルワイン)の場合、甘く仕上げるために糖分を加えることは大抵の国や地域で禁止されています。
そこで、果汁に最初から含まれている糖分を残すことで甘味を出すのですが、そのためにはアルコール発酵があまり進まないうちに発酵を止めねばなりません。(アルコール発酵は酵母が糖分を分解することで起こります)結果として、甘口のワインはアルコール度数が低めになるのです。
また、果汁をいろいろな方法で濃縮して糖分量を高めるという手法もありますが、こちらも酵母が糖分で殺菌されてうまく働けないため、アルコール度数はあまり高くなりません。甘さの度合にもよりますが、7~10%くらいだと甘口の可能性が高いと言えそうです。