ワインと料理を合わせる

ロゼワインに合わせたい料理 意外と知られていないロゼワインと料理の相性

ロゼワインと料理
記事の目次

ロゼワインと料理を組み合わせる際のポイント

ロゼワインと料理を組み合わせる場合は、まずどんなタイプのロゼなのかを把握する必要があります。

ロゼワインは赤ワインと白ワインの中間の造り方をするワインです。

基本的には赤・白両方の特徴を持ちますが、限りなく赤ワインに近いものからうっすら色がついた白ワインくらいのものまで、味や香りに多くのバリエーションがあります。そのため、単純に「ロゼワインだから」と組み合わせる料理を決めることはできません。

例えば、タンニンなどが多く含まれる濃厚なロゼなら肉料理や脂肪分の多い料理と組み合わせやすいはずですが、軽い口当たりのロゼなら料理もシンプルなものにするべきです。

まずはどのタイプのロゼワインなのかをチェックし、それに合わせて組み合わせる料理を決めましょう。

ロゼワインのタイプ別に合う料理を考える

色味が濃く赤ワインに近い特徴を持つロゼワイン

ステーキ

レッドピンクや透明なガーネットなどの濃い色合いで、味や香りも赤ワインに近い特徴を持つロゼワインには、比較的旨みの強いしっかりとした味付けの料理を合わせましょう。

使われているブドウ品種にもよりますが、基本的に色味の濃いロゼワインは風味や渋みも強くなります。これは、原料となる黒ブドウの皮から色素が移るのと同時に、味や香り、渋みの成分も溶け出してくるからです。

そのため、相性の良い料理もどちらかというと赤ワイン寄りになります。牛肉や豚肉のステーキ、サーモンのカルパッチョ、セミハード系のチーズなどがおすすめです。

赤ワインに近いとはいえ、タンニンなどポリフェノールの含有量は通常あまり多くないので、油分や脂肪分が多すぎる素材・料理は避けましょう。

  • おすすめワイン
  • ・チェラズオーロ・ダブルッツオ・スペリオーレ・カサノヴァ(Cerasuolo d'Abruzzo Superiore Casanova)
  • ちょっとリッチなおすすめワイン
  • ・アルドヴィオラ セニエ(Aldo Viola Saignée)

色味が薄く白ワインに近い特徴を持つロゼワイン

チキン

パールピンクや薄いクリアオレンジなど淡い色で、味や香りも白ワインに近い特徴を持つロゼワインには、シンプルな味わいの素材や料理を組み合わせます。

色味の薄いタイプのロゼは、皮や種などブドウの固形部分から移った成分が少なく、味や香りが比較的控えめです。そのため、料理と組み合わせる際にも、どちらかというと白ワインに近い考え方で選ぶと失敗が少なくなります。

シンプルでさっぱりとした味わいを台無しにしないよう、料理も濃い味付けや脂肪分こってりのものは避けましょう。鶏胸肉のグリル、白身魚のソテーやスープ、緑黄色野菜や根菜の温野菜サラダなどはいかがでしょうか。

ただ、果皮や果肉由来の味や香りも感じられるロゼワインは、バランスの取れる味わいの範囲が比較的広いのが特徴。ちょっと旨みや味付けが強すぎるかな?と思うような料理でも、意外とうまくマッチすることも少なくありません。組み合わせられるかどうか迷ったら、とりあえずチャレンジしてみるのも良いかも知れません。

  • おすすめワイン
  • ・エニーラ ロゼ グラン・キュヴェ(Enira Rose Grande Cuvee)
  • ちょっとリッチなおすすめワイン
  • ・シャトー・デスクラン ロックエンジェル(Chateau D'Esclans Rock Angel)

フレッシュで果実味の強いタイプのロゼワイン

焼き魚

しっかりとした果実味を感じられるタイプのロゼワインには、素材そのものの味わいを生かした料理を合わせてみましょう。

ブドウ由来の味わいをしっかり残した果実味豊かなロゼは、フレッシュな酸味や果物らしい旨みが楽しめます。そのため、組み合わせる料理も肉や魚、野菜本来の味わいを残したシンプルな調理、フルーツの甘酸っぱさと調和する味付けのものがマッチします。程よく火を通した赤身肉のソテー、塩コショウでシンプルに味付けした焼き魚、素焼きのナッツ類などを試してみてください。

また、ワインの色に近いフルーツやベリー類のソースを使用した料理・デザートなどもおすすめ。匂いが強すぎなければ、白カビ系やハードタイプのチーズも良いかもしれません。

  • おすすめワイン
  • ・リヴェラ カステル・デル・モンテ ロゼ(Rivera Castel Del Monte Rose)

複雑な味わいや香りの飲み応えあるロゼワイン

ホワイトシチュー

長期熟成タイプや複数のブドウ品種を使用したタイプなど、複雑な味わいや香りを持つロゼワインには、しっかりとしたコクや複雑味を持つ料理が最適です。

ロゼワインは基本的に早飲み系の銘柄が多く、長期間の熟成を行なったり手間隙をかけて価値を高めるといった造り方はされにくいジャンルです。

しかし、需要が複雑化した現代ではニーズに合わせた高品質なロゼもないわけではありません。こうしたタイプは一般的なロゼに比べて味や香りが深く、じっくりと味わえるポテンシャルを持っています。

組み合わせる料理も、その奥深さに釣り合う深いコクや味わいを持つものを選びましょう。じっくり煮込んだシチュー、野菜や魚のグラタン、スパイスを多用した料理などはマッチする可能性が高いはず。

また、白ワインに近いタイプで熟成期間が長いワインは、チーズやバターなど乳酸発酵が関わっている食材とも相性の良いものが少なくありません。意外なところだと、こんがり焼いてバターを塗ったトーストなんかもおいしいですよ。

  • おすすめワイン
  • ・ドメーヌ・ド・フロリアン ロゼ ハーフサイズ(Domaine de Florian Rose Halfsize)

甘口のロゼワイン

マッシュポテト

そのままでも飲みやすい甘口のロゼワインには、その甘さに合わせた料理選びが必要です。

やや甘口くらいであれば、ほんのりとした塩味が楽しめる料理が最適。スイカに塩をかけると甘さが際立つように、ワインの味わいをサポートしてくれます。控えめに塩を振った肉や野菜のソテー、マッシュポテトなどのちゃんとした料理はもちろん、スナックや軽食でも良いでしょう。カマンベールのような白カビ系チーズとリンゴなどさっぱりとしたフルーツを組み合わせたものも意外と合いますよ。

逆にしっかりとした甘さを持つロゼなら、同じくらいの甘さを持つスイーツがおすすめです。ミルクチョコレートや生クリーム、濃厚なタイプのアイスクリームなどを試してみましょう。フルーツも悪くありませんが、赤ワインに近いタイプだと渋みが強調されてしまう可能性もあります。その場合は、水分の少ないドライフルーツだとうまく合わせられるようです。

  • おすすめワイン(やや甘口)
  • ・シャトー・ド・シャンプトゥループ ロゼ・ダンジュ(Chateau De Champteloup Rose d'Anjou)
  • おすすめワイン(しっかり甘口)
  • ・カヴァルキーナ・ラ・ローザ パッシート ハーフサイズ(Cavalchina La Rosa Passito Halfsize)

ロゼスパークリング

オードブル

意外に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ロゼスパークリングは非常に幅広い料理と合わせられる万能型のワインです。

赤ワインのようなコクや旨み肉を中心とした濃い味わいの料理に合い、白ワインのような酸味臭みやクセを持つ食材ともマッチします。さらに、刺激的な炭酸によって脂っこさや塩辛さにも対応し、香りの強い料理にも負けることがありません。

牛肉・豚肉のステーキ、魚や野菜の煮込み料理、シンプルな味付けの料理からこってりしたソースを使用する料理、揚げ物やスナックにいたるまで十分対応可能なのです。

もちろん、全ての料理に合うというわけではなく、納豆や米などどうしても相性の悪いものもあるにはありますが、それでも一般的なワインよりも対応範囲が広いのは間違いありません。

赤ワインや白ワイン、白のスパークリングワインなどに比べると、ややマイナーな感が否めないロゼスパークリング。

でもむしろ、どんな料理に合わせたらよいか迷ったときにこそ、積極的に選ぶべきタイプのワインだといえるでしょう。

  • おすすめワイン
  • ・ロジャー・グラート カヴァ ロゼ ブリュット(Roger Goulart Cava Rose Brut)
  • ちょっとリッチなおすすめワイン
  • ・モエ・エ・シャンドン ロゼ アンペリアル(Moet&Chandon Rose Imperial)
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