ワイングラスとは 実はワインをおいしく飲むための機能がいっぱい!
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ワイングラスとは、その名の通り「ワインを飲むためのグラス」のことです。
この名称を使うのに具体的な規則があるわけではないので、メーカーがワイングラスと言えばなんでもワイングラスになってしまうのですが、一般的には次のような特徴があります。
大きく分けて3つのパーツからできている
ワインを入れる「ボウル」、細長い「ステム(脚)」、テーブルに立てるための「プレート」の3つのパーツで構成されます。
ボウルは形も大きさもバリエーションに富むパーツですが、底の部分が球状に丸く膨らんでいるものが一般的です。
ここがなだらかな曲面になっていることで、ワインの色を見たり、グラスの中でワインを回して香りを立たせたり味わいを変化させる操作(スワリング)がしやすくなります。
ステムはボウルに触らずグラスを持てるよう、一定以上の長さがあります。
プレートはいわゆる土台なのであまり注目されませんが、不安定になりがちなワイングラスを支える大切なパーツです。ソムリエがテイスティングする際に、色をよりはっきり見るためステムではなくプレートを持つことがあります。
無色透明のガラス製で装飾も最小限
ワインは味や香りだけでなく、美しい色も楽しむお酒です。
そのため、ワイングラスは一部の例外を除いて無色透明なガラスで作られています。液面の艶や色の変化を観察するのに邪魔にならないよう、飾りやカッティングなども基本的になく、装飾があるとしてもプレートやステムの下のほうです。
実用以外の目的で作られた例外(棚や店頭を飾るディスプレイ用、ガラスが普及する前に一般的だった陶器や木製の器を再現したものなど)もないわけではありませんが、これで実際にワインを飲んでみると味や香りが驚くほどわからなくなります。
その影響力の強さは、ソムリエでさえ赤ワインと白ワインを区別できなくなることもあると言われるほど。
ワインがはっきりと見えることは、ワイングラスの重要な要素なのです。
ワインを飲むのにちょうどいいサイズと形状
タイプによって多少の差はあるにせよ、一度にグラスに注ぐワインの量は100~150ml程度。
ワイングラスは、これをひと口ずつ、数口で飲むのに適したサイズと形になっています。
ワインはビールのようにごくごく飲むものでも、ウイスキーのようになめるように飲むものでもありません。お猪口やショットグラスのような小さすぎるボウル、ビールジョッキのような一度傾けると中のお酒がどんどん口に流れ込んでくる形状では困るのです。