ロゼワインの種類 4つのカテゴリーをチェックするだけの簡単な分類方法
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色の濃いロゼと薄いロゼ 味わいや香りの濃さとも比例
ロゼワインには、色の濃いものから薄いものまで様々な色味のものがあり、この違いが非常に大きな意味を持っています。
ロゼワインは黒ブドウを原料とし、「最初は皮や種と一緒に発酵させ、途中で分離して残りを果汁だけの状態で発酵させる」という方法で造ります。
皮や種からは、ロゼワイン特有のピンク色の色素と一緒にタンニンなどの味わい成分が時間経過と共にワインへと溶け出してきます。
そのため、一般的に色が濃いものほど味や香りも濃い、濃厚なワインになっている可能性が高いといえるのです。
つまり、すっきりとしたシンプルなタイプのワインが飲みたければ比較的色の薄いボトルを、逆に味や香りのしっかりした濃いロゼワインが飲みたければ比較的色の濃いボトルを選べば良いということです。
使用しているブドウ品種の違いなど他の要素もあるため、完全な比例関係とまではいえませんが、まったく知らないロゼワインの銘柄から選ぶ際には、かなり参考になる指針といえるでしょう。
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普通のワイン(スティルワイン)とスパークリングのロゼ
ロゼワインにも、普通のワイン(スティルワイン)とスパークリングワインがあります。
一般的にも、スパークリングワインと炭酸ガスを含まないスティルワインは違うカテゴリーのワインですが、ロゼについては「スパークリングワインのほうが非常に質が高い」という意味で、違いがさらに大きくなっています。
ヨーロッパ(EU)のワイン法に従う国では、ロゼワインは基本的に「黒ブドウを皮や種ごと発酵させて、途中で分離することで適度に色などを移す」という方法でしか造ることができません。
しかし、スパークリングワインの中でも高級なタイプが採用する「シャンパーニュ(トラディッショナル)製法」で造るものについてだけは、もっと簡単な「赤と白の原酒ワインをブレンドしてロゼにする」という方法が許可されているのです。
固形部分を途中で分離する手法は、どれくらい色や味わいの成分がワインに移ったかを見極めるのが難しく、分離後にやり直しがきかないこともあり、どうしても生産者のイメージぴったりとはいかなくなってしまいます。
一方、発酵が終わった赤ワインと白ワインをブレンドする手法の場合、色や風味をチェックしながらじっくり調整することが可能になります。
その結果、生産者がイメージした通りの仕上がりに近づけやすく、高い品質の製品を造りやすくなるのです。
その分、ロゼのスパークリングワインはスティルワインよりも平均して高価になっていますが、製法の違いを考えるとそれだけの価値があるといえるでしょう。
スティルワインのロゼがどれも物足りないように感じる方は、一度スパークリングのロゼワインを試してみてはいかがでしょうか。
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一種類のブドウだけを使うロゼと複数ブレンドのロゼ
ロゼワインも赤・白ワインと同じように、ブドウ品種によって特徴が左右されます。
ワインはブドウだけを原料として造られるお酒なので、どの品種を使ったかが味や香りを決定する大きな要素のひとつです。
特に一種類の品種を100%かそれに近い割合で使用した銘柄は、その品種の特徴を強く反映したワインになっています。
色の薄いロゼの場合は酸味など果汁に由来した味わいが、色の濃いロゼは渋みなど皮や種に由来した味わいが強くなるという差はありますが、もともとの特徴は品種によってある程度推測することが可能です。
ロゼワインによく使用される品種とその特徴は以下の通りです。
- ピノ・ノワール
フレッシュで酸のはっきりした味わい、産地によって大きく変わる
- サンソー
酸が強く印象的な渋みを持つ、味に対して色がやや濃い目
- グロロー
フルーティで強い果実味、繊細な香りも併せ持つ
- ジンファンデル
甘めでフレッシュ、ライトな飲み口
- ネグロ・アマーロ
カジュアルに楽しめるすっきり系、果実味が強い
逆に、複数の品種をブレンドしたワインは、バランスのとれた飲みやすいものに仕上がります。
比較的品質を向上させやすいため、高級な銘柄にはこちらの方式を採用しているケースが多いようです。
特徴的なロゼワインが飲みたいなら単一品種のものを、安定して高品質なロゼワインがいいなら複数品種を使用したものを選ぶようにすると良いでしょう。
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産地によって異なるロゼワイン
他のタイプのワインと同様、ロゼワインも生産された国や地域によって大まかな特徴が異なります。
その理由の一つは、気候や地質などの環境(テロワール)が産地ごとに違っているからです。
ブドウは育った環境の影響を非常に強く受ける植物で、まったく同じ品種であっても産地が違えば別の特徴を持つようになります。
そして、その差はそのままワインにも引き継がれるのです。
例えば、寒冷な地域であるドイツのロゼワインは、全体に酸味の強いシャープな印象のものが多く、逆に温暖なイタリア南部のロゼワインは、色も味わいも濃いめの飲み応えあるタイプが主流になっています。
また、国や地域によってはロゼワインに一定のイメージがついている場合もあり、これも地域差の原因のひとつに数えられます。
一度「ロゼは甘口」「ロゼはカジュアルなワイン」といったイメージがついてしまうと、生産者も消費者もそのイメージを覆しにくくなり、それがその産地の特徴として根付いてしまうのです。
ただ、近年ではそうしたイメージを打ち破る、既成概念にとらわれないワインが好まれる傾向もあり、これまでのイメージとは違った銘柄が増えている産地も出てきています。
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