ロマネ・コンティのワイン 神に愛された至高のブドウ畑で生まれるワイン
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「ロマネ・コンティ」とは最上級の畑の名前
ロマネ・コンティ(Romanée-conti)は、フランス・ブルゴーニュ地方にあるブドウ畑の名前、そしてそこから生まれるワインの名称です。
現在は、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社(DRC)が畑の全面積を所有しているため、ワインも全て同社が生産します。
その品質の高さ、そしてそれ以上に価格の高さから、ワイン好きはもちろんワインを飲まない人でも知っているほどの、世界的な有名ワインとなっています。
畑や地域の名前で区別されるブルゴーニュのワイン
ブルゴーニュ地方のワインは、主に「畑名」や「村名」などの地域名で格付け・区別されています。
ロマネ・コンティも、本来は個別のワインの銘柄ではなく「ロマネ・コンティという畑のブドウで造られたワイン」という意味なのです。(ちなみに、よく比較されるフランス・ボルドー地方のワインは、主に生産者名で格付け・区別されていて、生産者(シャトー)名がそのままワインの名前になるのが一般的です)
ブルゴーニュでは、伝統的に「できるだけ手を加えない自然のままのワイン造り」が行われてきました。
そうなると、ワインの品質は主に「どんな環境で育ったブドウを使うか」で左右されるようになるため、育つブドウの品質ごとに土地が細かく区切られ、格付けされるようになったのです。
基本的に、「地域名<地区名<村名<畑名」と、より細かい区切りの名称を名乗れるほうが品質が高いとされており、ロマネ・コンティのように畑の名前で呼ばれることはブルゴーニュワインの中でも特に高い品質を持つことを表しています。
さらに畑自体にも格付けがあり、ロマネ・コンティはその中でも最上級の格付け(特級畑/グラン・クリュ)となっています。
1本100万円以上! 世界一高価なワインのひとつ
ロマネ・コンティは、ブルゴーニュワインの中でも特に高品質な「畑名で呼ばれるワイン」のうち、もっとも高価なワインのひとつに数えられます。
これは、評価の高さや有名さに加えて、生産量の少なさが大きな理由のひとつとなっています。
ロマネ・コンティの畑の面積は、約1.81ha(約0.0181平方キロメートル≠100m×181m)程で、平均的な小学校のグランドの面積の2倍程度しかありません。
しかも、より高品質なブドウを栽培するために1本の樹から採れるブドウの収穫量を厳しく制限しており、ブドウの樹3本分のブドウを使ってようやくロマネ・コンティ1本分になるほどです。
そのため、1年間に造られるロマネ・コンティはわずか4000~7000本(年によって変動)!
世界中に欲しい人がいることを考えると、異常な少なさだといえるでしょう。
2019年現在、ロマネ・コンティの価格はどんなに安くても1本100万円以上、優秀な生産年(ヴィンテージ)のボトルともなると、1000万円以上がついているものもあります。
まさに、世界一高価なワインと呼ぶにふさわしいワインなのです。
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世界最高級のワインは「おいしくない」?
世界中のワインファン垂涎の的である、超高品質・高級ワインの代名詞「ロマネ・コンティ」ですが、運良く飲むことができた人々のうち、少なくない人数が「おいしく感じない」ことに戸惑いを覚えると言われています。
通常、高級でおいしいワインというと「口の中で膨らむ豊かな果実味」「うっとりするような華やかな香り」「たっぷりとした味わいとコク」など、強く豊かな風味を想像します。
でも、ロマネ・コンティはそんなイメージとは異なり、薄い色合いやパンチのない味わい、果物というよりハーブやキノコ、そして土のような印象の穏やかな香りを持つとされています。
これでは、初心者はもちろんかなりの上級者であってもおいしいとは感じられないのも無理はありません。
ロマネ・コンティの味わいは、余計なものをそぎ落とし「ブルゴーニュワインの良さ」を研ぎ澄ませたものであるといわれています。
そのため、様々な高品質ワインを飲み、魅力の本質を認識できるようになったあとでなければ、本当の意味でおいしさを理解できるようにならないのです。
ロマネ・コンティの方向性は、日本の「侘び・寂び」にも通じるものがあると言えるかもしれません。