サンタ・ヘレナ アルパカのワイン カジュアルさと品質のバランス
記事の目次
サンタ・ヘレナ・アルパカってどんなワイン?
「サンタ・ヘレナ・アルパカ(Santa helena Alpaca)」は、チリのサンタ・ヘレナ社(Santa Helena)が製造し、アサヒビール株式会社が輸入・販売を行っているワインです。
その名の通り、シンボルマークとしてアルパカのシルエットが採用されています。
フルボトルで実勢価格500~600円前後という、カジュアルなチリワインの中でも低価格帯に位置しますが、価格に対して品質が良い「良コスパワイン」として知られています。
実際、毎日楽しむデイリーワインとして採用している人も多く、コンビニやスーパーなどでも見かける気軽さも相まって、国内でもっとも多く飲まれている輸入ワインのひとつとなっています。
本格的な味や香りを求めて試すとちょっとがっかりするかもしれませんが、なにも考えず単純に楽しむ分には十分な銘柄だと言えるでしょう。
最近では新たに、1000円前後の高価格帯やスパークリングワインも販売されるようになっており、ラインナップの幅も広がりつつあります。
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サンタ・ヘレナ・アルパカのおすすめポイント
毎日飲んでも負担にならない低価格
アルパカの最大の魅力と言えば、やはり毎日でも飲めるそのコストパフォーマンスの良さでしょう。
ブランドのメインシリーズである「カベルネ・メルロー」や「シャルドネ・セミヨン」の実勢価格は500~600円前後。
スーパーや格安酒販店などでは500円弱で購入できるケースも珍しくありません。
週に3本飲んでもひと月6000~7000円、たとえ毎日1本ずつ開けたとしても一ヶ月で15000円前後という安さは、デイリーワインにもってこいの価格帯だといえます。
価格から見れば十分な品質
安さが魅力のアルパカですが、その価格から見ると十分すぎる高品質を誇ります。
500~600円のワインと言えば、通常はおいしさは二の次で、むしろハズレもかなり多い価格帯です
しかし、アルパカはこの金額とは思えない、「ちゃんとしたワイン」の味や香りを楽しめるのです。
もちろん数千円もするワインと比べると見劣りするのは間違いありませんが、味や香りに変な癖もなく、ものによっては1000円以上するワインよりもよほどおいしく飲むことができます。
「安いワインで味や香りを妥協するか、ちゃんとワインの味のするちょっと高価な銘柄にするか」で悩んでいるなら、十分選択肢に入る品質だと言えるでしょう。
コンビニやスーパーなどどこでも買える手軽さ
わざわざ専門店やデパ地下などに探しに行かなくても手に入る手軽さも、初心者にとってはうれしいポイントの一つといえるでしょう。
アルパカは2017~2018年に国内で販売された輸入ワインのうち、容量を基準とした販売数量ランキングで第一位を獲得しました。
そのため、常時置いてあるお店も非常に多く、スーパーやコンビニなどでも売っていないほうが珍しいくらいの状況になっています。
特定のお店、行きつけのお店でなくとも、いつでもどこでも購入できるという安心感は、リピート購入の大きな理由のひとつとなっているのではないでしょうか。
基本的ながら好みにも合わせられる絶妙なラインナップ
微妙な好みの違いに合わせられる絶妙なラインナップも、アルパカの大きな魅力のひとつです。
アルパカの主力製品はカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどスタンダードなブドウ品種のブレンドで、特徴的というよりバランスの良さが最大の特徴となっています。
しかし、いくらバランスが良いからといって、全ての人の好みに合うわけではありません。
アルパカにはブレンド調整したもの以外に、単一品種のブドウを使用した製品も数種類あり、「もうちょっと濃いほうが好き」「酸味がもう少し控えめだといいのに」という好みのブレにも対応しています。
さすがに、コンビニなどで全てのラインナップが揃っているところを見ることはあまりありませんが、ちょっと大きめな酒販店などであれば簡単に見つけられるはずです。
サンタ・ヘレナ・アルパカのラインナップ
複数のブドウ品種をブレンドしたワイン
異なる二つのブドウ品種をブレンドし、味や香りを調整した製品です。
2019年現在、赤・白・ロゼ各1種類ずつが販売されています。
- カベルネ(カベルネ・ソーヴィニヨン)・メルロー(Cabernet Sauvignon×Merlot)
- シャルドネ・セミヨン(Chardonnay×Semillon)
- ロゼ(カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラー)(Rose)
いずれもメジャーな組み合わせで、個性の強いメイン品種(カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、シャルドネ)を当たりの柔らかいサブ品種(メルロー、セミヨン)がサポートし、フレッシュで飲みやすい味わいになっています。
特におすすめなのがシャルドネ・セミヨン。温暖なチリならではの、南国フルーツのような酸味と果実味が口いっぱいに広がり、とても500円前後のワインとは思えないおいしさです。
温度が上がるとちょっと後味にひっかかりが出てしまうので、冷蔵庫などでしっかり冷やして飲むのが良いでしょう。
また、カベルネ・メルローとシャルドネ・セミヨンはハーフサイズ(375mlボトル)でも販売されています。
価格の目安は、フルボトルで500~600円、ハーフボトルで400円前後となっています。
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単一品種のブドウから造られたワイン
1種類のブドウ品種を使用し、それぞれの個性を出したタイプです。
2019年現在、4種類が販売されています。
- ピノ・ノワール(Pinot Noir)
フレッシュな果実味のすっきり系
- カルメネール(Carménère)
比較的濃厚な味わいと個性的な香り
- シラー(Syrah)
バランスよく渋み(タンニン)が強め
- ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon blanc)
シャープで辛口寄り
さすがにもう少し上の価格帯の単一品種のワインに比べると特徴が弱く、初心者が品種ごとの違いを飲んで覚える、という使い方にはやや不向きです。
しかし、バランス重視のブレンドタイプのシリーズだとちょっと好みからずれたり物足りない、という方にはおすすめできます。
価格の目安は、500~600円前後となっています。
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プレミアムシリーズ
スタンダードなラインナップより一段高価格・高品質な製品です。
アルパカのラインナップの中では比較的新しい部類です。2019年2月現在、3種類があります。
- カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)
- ピノ・ノワール(Pinot Noir)
- シャルドネ(Chardonnay)(Santa helena Alpaca Syrah)
スタンダードよりも味や香りのレベルがあがり、単に飲んでおいしいだけでなく十分「ワインとして楽しめる」クオリティになっています。
また、カベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネは、スタンダードの方では他の品種とのブレンドになっているので、単一品種で比べてみたい方にもおすすめです。
1000円前後という価格帯だと、コノスルをはじめ他のチリワインにも高品質な銘柄が増えてきますが、それらと飲み比べてみるだけの価値は十分あるといえるでしょう。
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アルパカ・スパークリング
すっきりと飲めるスパークリングワインです。
白とロゼの2種類があります。甘さのカテゴリーとしては辛口に分類される「ブリュット(Brut)」ですが、白・ロゼ共にやや甘めです。
しかし、ジュースのように甘ったるいわけではなくちゃんとバランスがとれていて、むしろただの辛口よりも飲みやすい口当たりの良さになっています。
高級スパークリングワインのようなじっくり味わう系ではありませんが、カジュアルに楽しむには十分なアルパカらしいスパークリングワインだといえるでしょう。
ちなみに、白はハーフサイズ(375mlボトル)でも販売されています。
価格の目安は、フルボトルで1000円前後、ハーフボトルで600円前後となっています。
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