赤ワインと合わせて楽しみたい料理 肉料理以外とも組み合わせてみよう
記事の目次
赤ワインに合う料理の特徴
ひと言で赤ワインといってもいろいろなタイプがあり、それぞれ相性の良い料理が異なりますが、基本的に「一定以上の脂肪分を含む旨みの強い料理」が合わせやすいはずです。
赤ワインの最大の特徴である渋みは、タンニンをはじめとするポリフェノールによるものです。このポリフェノールは、脂肪を分解し口の中をさっぱりさせてくれる効果があります。
また、ブドウの果汁だけでなく果肉や皮、種などからいろいろな成分を移してある赤ワインは白ワインよりも味わいが強く、同じように旨みのしっかりとした料理と合いやすい傾向があります。
一般的に言われているように肉料理が条件に合いやすいのは確かですが、野菜や魚を使用した料理の中にも相性の良い組み合わせが少なくありません。
赤ワインのタイプ別に相性の良い料理を考える
渋みよりも酸味の強いタイプ
酸味の強い赤ワインには、同じように酸味の際立つ食材や料理が良く合います。
ただし、水分が多かったりえぐみ・生臭みがあるものは、ワインの風味を打ち消して不快感が残ってしまうので避けた方がいいかも。
おすすめはトマトを使ったソースや煮込み料理など。加熱されることで生の野菜が持つ臭みや水分が抜け、旨みも出てくるため相性抜群です。
肉や魚をあわせるのであれば、脂肪の控えめな素材を選び、シンプルな味付けにするとよいでしょう。
- おすすめワイン
- ・バックハウス ピノ・ノワール (Back House Pinot Noir)
- ・ベリーニ キャンティ(Bellini Chianti)
酸味よりも渋みの強いタイプ
渋みの強いタイプの赤ワインには、脂の乗ったお肉や魚を合わせてみましょう。
ワインの渋みを構成するタンニンなどは、脂肪を分解する効果があります。
同じくタンニンの豊富な紅茶は、バターたっぷりのケーキや牛乳などと良く合いますが、同じように渋みの強いワインは脂肪でこってりした口の中をさっぱりさせてくれるのです。
相性の良いものとしては、霜降りの牛肉や豚肉、鶏のもも肉、水温の低い海域の魚、そしてチーズやバターなどを多用した料理などが挙げられます。
また、渋みを包み込んでまろやかにしてくれるような、こってりとした味付けの料理もよいでしょう。具体的には、すき焼きや金目鯛の煮付けのような甘じょっぱい和食、ビーフシチューやボロネーゼのパスタなど。チョコレートなどのスイーツもぴったりですよ。
- おすすめワイン
- ・ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラー(La Croisade Reserve Cabernet - Syrah)
- ちょっとリッチなおすすめワイン
- ・シャトー・ペデスクロー フルール・ド・ペデスクロー(Château Pedesclaux Fleur de Pedesclaux)
シンプルな風味ですっきり飲めるタイプ
赤ワインの中でも比較的シンプルで軽めのいわゆる「ライトボディ」のワインには、シンプルな味付け、あっさりめの食材を合わせましょう。
ライトボディの赤ワインはタンニンやアルコール度数が控えめなので、あまり強い味付けや脂が乗りすぎた食材には負けてしまう可能性があります。塩コショウだけで味付けした肉や魚で、調理法もシンプルにグリルしただけ・揚げただけのもの、食感を残してボイルした根菜や緑黄色野菜の温野菜サラダなどはいかがでしょうか。
また、熟成させていないフレッシュタイプのチーズとも合わせやすいはずです。
- おすすめワイン
- ・ケイ・ダブリュー・ヴィ ケープ・ルージュ(KWV Cape Rouge)
- ちょっとリッチなおすすめワイン
- ・コトー・デュ・ジェノワ ルージュ(Coteaux du Giennois Rouge)
- ワインのボディ、ライトボディの赤ワインについて詳しく知りたい方はこちら
- 関連記事:ワインのボディって結局何なの?
- 関連記事:ライトボディのワインってどんなワイン?
味や香りの強い濃厚なコクありタイプ
赤ワインの中でも特にタンニンやアルコール度数が強く、飲み応えたっぷりのいわゆる「フルボディ」のワインには、同じようにしっかりとした味付けの料理、脂の乗った食材を組み合わせましょう。
こちらは、あまりシンプルな風味の料理だと、ワインのインパクトに負けて陰が薄くなってしまいます。分厚い脂身のついたステーキや濃厚ソースの煮込みハンバーグ、チーズたっぷりのグラタンやラザニアなどが組み合わせやすいはずです。
また、レバーパテやサラミのような、ちょっと癖のある加工品も悪くないかも。ただし、濃い味付けといってもスパイスやハーブなどを多用した料理は、せっかくのワインの味や香りを塗りつぶしてしまう恐れがあるので注意が必要です。
- おすすめワイン
- ・コノスル オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール(Cono Sur Organic Cabernet Sauvignon & Carmenere & Syrah)
- ちょっとリッチなおすすめワイン
- ・ファルネーゼ エディツィオーネ チンクエ アウトークトニ No.17(Farnese Edizione Cinque Autoctoni No.17)
- フルボディの赤ワインについて詳しく知りたい方はこちら
- 関連記事:フルボディのワインってどんなワイン?
甘口の赤ワイン
ブドウ本来の甘味が残る甘口赤ワインは、クリームやチーズを使ったデザートとの相性が抜群です。
ワインの甘さをチェックし、それよりもちょっと甘さ控えめくらいを狙うと失敗しにくいはず。マンゴーやイチゴなど甘いフルーツも悪くありませんが、組み合わせによっては渋みやえぐみを感じてしまうかもしれません。
また、意外なところでは赤身系の肉類とも合わせられるケースがあります。その場合には、できるだけシンプルな味付けにし、塩味も控えめにしたほうがいいでしょう。
- おすすめワイン
- ・エーデルワイン 月のセレナーデ 赤
- ちょっとリッチなおすすめワイン
- ・プリミティーヴォ・ディ・マンドゥリア・ドルチェ・ナトゥラーレ(Primitivo di Manduria Dolce Naturale)