チリのスパークリングワインの特徴 急成長産地のお手軽スパークリング
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チリのスパークリングワインの特徴
低価格ながら高品質でコストパフォーマンス抜群
チリのスパークリングワインには、お手頃価格なのにおいしいコストパフォーマンスに優れる銘柄がたくさんあります。
ブドウの栽培に適した環境条件(テロワール)を持ち、設備や人件費といったコストがヨーロッパに比べて低く抑えやすいです。そのため、チリのワインは全体的に求めやすい低価格になっています。
また、近年は技術や設備の発展に伴って品質が良くなっており、価格からは想像できないほど高品質なワインが多くなってきています。
結果として、スパークリングワインも1000~2000円というリーズナブルな価格帯の銘柄が多いにも関わらず、その多くがワインとしてしっかり楽しめる内容になっているのです。
ブランドにこだわらずコストパフォーマンスで選ぶのであれば、チリのスパークリングワインは間違いなく最有力候補となるでしょう。
- ブドウ栽培の環境条件(テロワール)がワインに与える影響について知りたい方はこちら
- 関連記事:テロワールって何のこと?
白・ロゼ共にフレッシュで味わい豊かなタイプが多い
チリのスパークリングワインは、全体的にフレッシュで果実味豊かなものが多くなっています。
温暖で日照時間も長いチリではブドウを完熟させやすく、果汁もしっかりと濃縮された状態で利用できます。
そのため、味わいや香りの成分が種類・量ともに多くなり、味わいの比較的豊かなスパークリングワインになるのです。
また、スパークリングワインに限ったことではありませんが、チリでは長期間熟成させて質を高めるタイプのワインは稀で、購入してすぐに楽しめるすっきりとフレッシュな飲み口のタイプが主流となっています。
高品質タイプよりも飲みやすいカジュアルタイプが主流
チリのスパークリングワインは、基本的に気軽に飲めるカジュアルなタイプが主流です。
フランスのシャンパンをはじめとする各国の高級なカテゴリーのスパークリングワインは、労力やコストがかかる代わりに質を高められる「シャンパーニュ(トラディショナル)製法」を採用するのが一般的です。
長期間の熟成によって味や香りが深まるそれらのタイプのワインは、食事に合わせるというよりワイン単体でじっくり楽しむのに向いています。
それに対し、チリのスパークリングワインの多くは、炭酸ガスを発生させる二次発酵をタンク内でまとめて起こす方式の省エネな製法を採用しています。
この製法だと、シャンパーニュ製法よりは深みで劣るものの、バランスのとれたおいしさを低コストで実現することができます。
そのため、じっくりと集中して向き合うという飲み方にはやや力不足ながら、食事と一緒に楽しんだりパーティや会食などで肩の力を抜いて楽しむには十分な、カジュアルな銘柄が多くなっているのです。
おすすめのチリのスパークリングワイン
まずは有名な定番ブランドのスパークリングを試そう
チリのスパークリングワインを初めて試すのであれば、まずはよく知られている定番のブランドのものからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
スーパーやコンビニなどでも簡単に見つけられる定番ブランドは、多くの人に受け入れられている「日本人の味覚に合いやすい」ワインであるといえます。
まったくヒントがない状態で選ぶとするなら、そうした定番の中から選んだ方がはずれる可能性が少なく安心できるといえるでしょう。
具体的には、「コノスル(Cono Sur)」や「アルパカ(Alpaca)」、「カッシェロ・デル・ディアブロ(Casillero del Diablo)」などがおすすめです。
特にコノスルは白・ロゼ共にハーフボトル(375ml)も販売されており、飲み比べしやすいのもポイントです。
- チリの有名ワイナリーについて詳しく知りたい方はこちら
- 関連記事:コノスルのワイン
- 関連記事:サンタ・ヘレナ アルパカのワイン
- 関連記事:カッシェロ・デル・ディアブロのワイン
- おすすめワイン
- ・コノスル スパークリング ブリュット(Cono Sur Sparkring Brut)
- ・サンタ・ヘレナ アルパカ スパークリング ロゼ(Santa Helena Alpaca Sparkling Rose)
- ・コンチャ・イ・トロ カッシェロ・デル・ディアブロ デビルズ・ブリュット(Concha y Toro Casillero del Diablo Devil's Brut)
知る人ぞ知るチリのコスパ優良スパークリング
チリの定番スパークリングワインが気に入ったら、是非ちょっとマイナーな「知る人ぞ知る」銘柄にもチャレンジしてみてください。
具体的には、「ウンドラーガ(Undurraga)」「バルディビエソ(Valdivieso)」などがおすすめです。
マイナーとはいっても、それは日本国内限定で、しかもコノスルやアルパカといった有名ブランドと比べた場合の話。
どちらもチリのワイナリーとしては非常に古い150年近い歴史を持つ名門で、海外では上質なチリワインの生産者として知られています。
チリのワインらしく、折り紙つきの高品質ながら価格は1000円前後と非常にお手頃なので、気軽にチャレンジすることができるのもうれしいですね。
- おすすめワイン
- ・バルディビエソ ブリュット(Valdivieso Brut)
- ・ウンドラーガ スパークリング ブリュット(Undurraga Sparkring Brut)
チリでは異例な高級スパークリングワイン
基本的に低価格でカジュアルなタイプが多いチリのスパークリングワインですが、高級銘柄がないわけではありません。
優れた環境条件(テロワール)が広く知られるようになってきた近年では、その可能性を引き出そうと高品質なワイン造りにチャレンジする生産者が増えてきています。
シャンパンなどと同じ「シャンパーニュ製法」で造られるスパークリングワインもそのひとつで、中にはまだ数は非常に少ないものの注目すべき高品質な銘柄も。
チリでは異例な製法とはいえ価格は他の造り方と同じように1000円強から高くとも5000円前後となっており、他の産地の高級スパークリングに比べればかなり購入しやすい価格帯です。
チリのワインが好きな方であれば、試してみる価値は十分あるといえるでしょう。
- シャンパンの製法について詳しく知りたい方はこちら
- 関連記事:シャンパンってどんなワイン?
- おすすめワイン
- ・バルディビエソ エクストラ・ブリュット(Valdivieso Extra Brut)
- ちょっとリッチなおすすめワイン
- ・アスール ブリュット・ヴァレ・デル・リマリ(Azur Brut Valle del Limari)