場面に合ったワインの選び方

デパ地下やワイン専門店など小売店でのワインの基本の選び方

買い物かごに入った野菜と陳列されたワインボトル
記事の目次

大量に並んでいるワインの棚を前に、どう選んでいいのか途方に暮れてしまったことはないでしょうか。まだ知識も経験もあまりない頃に、ワイン専門店やデパ地下など本格的な品揃えの棚の中から、自分のイメージに合うワインを選び出すのはかなり難しいことと感じるかもしれません。

でも、段階を踏んで対象を絞り込んでいけば、実はそこまで身構えるほど難しいことではないんです。

ここでは、まったくノープランの状態から選択肢を絞っていく基本的な方法を、簡単にご説明します。

飲む人数から購入する本数を算出する

数人でワインを飲むのであれば、まずは人数から購入する本数を計算してみましょう。多少の増減は可能ですが、一般的に750mlのワインボトル1本がグラスワイン6杯分、ほろ酔いになる適量でいえば二人前とされています。

例えば同じワインで乾杯する場合、7人以上いるのであればボトル1本では足りない計算になります。逆に、二人で飲むのに2本、3本と買い込んでしまうと、ほぼ確実に飲みきれなくて余ってしまうでしょう。

ワインは状態が変化しやすいお酒で、開栓後はもちろん開栓前でも保存状況によっては劣化してしまう恐れがあります。お店の棚の前に立つとつい目移りしてしまうものですが、必要な本数を把握して買いすぎないように気をつけましょう。

予算をあらかじめ決めておく

ワインは値段の幅が非常に大きいお酒で、ボトル一本あたり1000円もしないものもあれば、軽く数万円なんて値段が付いているものも珍しくありません。

お店でワインを眺めているとだんだん感覚が麻痺してきて、予算を大きく超えるワインを買ってしまった、なんてことも。

そんな失敗を避けるためにも、購入するワインの価格帯や上限はしっかり決めておきましょう。

これは、無数にあるワインの中から候補を絞るのにも役立ちますよ。

普段ワインを飲まない方でまったく目安がない、想像もつかないという場合は、ひとまず「フランス・ドイツのワインなら一本あたり2000円前後、それ以外のワインなら一本あたり1500円前後」を一つの目安として考えれば大きな失敗はないはずです。

どんな飲み方をするか・どんな料理と合わせるか

どんなシチュエーションで飲むのか、どんな料理と合わせたいのかは、ワインを選ぶ際の大きなヒントになります。

一人で飲むのか、複数人で飲むのか。腰を落ち着けてしっかり飲むのか、アウトドアや立食で軽く飲む程度なのか。日常の食事用か、なにかイベントのためのワインなのか。いつ、誰と、どんな状況で開けるかによって、ふさわしいワインは変わってくるのです。

例えば、クリスマスや誕生日に飲むような特別でちょっと高価なシャンパンは、家族と過ごす普通の夕食のときに開けるにはやや不釣合いです。

複雑な味や香りを持つ濃厚な赤ワインは、アウトドアの開放的であわただしい空気の中では十分味わいきれない可能性があります。

また、どんな料理が出るかがわかっているのであれば、ワインのタイプもそれに合わせたほうが良いでしょう。

食中酒として発展してきたワインは、相性の良い食事と合わさることでお互いの魅力を何倍にも高めあうことができます。

せっかく飲むのであれば、できるだけおいしい組み合わせになるように意識してみるべきだといえるでしょう。

〇ワインとシチュエーションの組み合わせ
ワインのタイプふさわしいシチュエーション例
軽めの白ワイン・最初の一杯に
・さくさく飲みたいとき
・集中せず気軽に飲みたいとき
コクあり白ワイン・落ち着いた気分のとき
・じっくり味わいたいとき
軽めの赤ワイン・おしゃべりやゲームとともに
・カジュアルな集まりで
濃厚な赤ワイン・ワインとしっかり向き合えるとき
・じっくり味わいたいとき
・集中できる状況で
甘口スパークリングワイン・ワインだけで楽しむとき
・デザートとして
辛口スパークリングワイン・食中酒として
・乾杯用に
お手頃価格のワイン・リラックスしながら
・さくさく飲みたいとき
・カジュアルな集まりで
高級ワイン・ちょっと上品なあつまりに
・じっくり味わいたいとき

・辛口スパークリングワイン
〇料理と相性の良いワインの組合わせ
ワインのタイプふさわしいシチュエーション例
脂っこい料理・軽めの赤ワイン
・濃厚な赤ワイン
・辛口スパークリングワイン
さっぱりした料理・軽めの白ワイン
・軽めの赤ワイン
肉料理・コクあり白ワイン
・赤ワイン
魚料理・白ワイン
・軽めの赤ワイン
デザート・濃厚な赤ワイン
・甘口スパークリングワイン

産地やブドウ品種などの情報から候補を絞り込む

「どんなタイプの」「いくらくらいの」ワインを「何本買うか」が決まったら、いよいよその条件に合うワインを選んでいきましょう。とはいえ、この段階で一本ずつラベルを見ていっては時間がいくらあっても足りません。

まずは、産地やブドウ品種などの情報から、ざっくりと候補を絞っていきます。ブドウは育った環境によって特徴が大きく変わる果物で、それを原料とするワインにももちろんその性質が反映されます。

ワインの生産国や、主要な国であれば地域がどこかを見ると、かなり大雑把ではありますがそのワインの方向性を推測することができます

また、ワインはブドウだけを原料とするお酒なので、どの品種のブドウを使用しているかが味や香りのタイプに大きく影響します。特にラベルに品種名が書かれている(一種類のブドウを100%かそれに近い割合で使っている)ワインは、ブドウの特徴を色濃く反映しています。

自分が買おうと思っているタイプのワインと特徴が一致する産地・ブドウ品種に限ってチェックすれば、時間や手間を大きく節約できるというわけです。

ラベルや説明文から情報を読み取る

ここまできたら、あとはひとつずつラベルを見ていくだけです。

生産国で瓶詰めまでされたワインは、ラベルも現地の言葉になっていて読めない可能性がありますが、タンクで輸入して日本で瓶詰めしたワインはラベルの説明書きも日本語になっているのでチェック可能です。

また、専門店であればお店が表示しているポップなどの説明文も手がかりになります。

「ボディ」「タンニン」「果実味」など、初見ではわかりにくい専門用語もあるかもしれませんが、慣れればなんとなくでもわかるようになるので心配は無用です。どうしても理解できない部分は、遠慮せず店員さんに確認しましょう。

こうしてしっかり選んだワインは、完全に運任せで購入するワインとは違った期待や満足感をもたらしてくれます。

もし万が一イメージと違うワインに当たってしまっても、その経験が次のワイン選びにきっと役立つことでしょう。

番外編:フィーリング重視の「ジャケ買い」

理論的に選択肢を絞り込んでいく正攻法の真逆の手法として、「ジャケ買い」、つまりラベルの印象で選ぶという方法もあります。

ジャケ買いとはもともとCDやDVDなどのメディアを、内容をチェックせずにパッケージ(ジャケット)の雰囲気だけを頼りに購入することです。

ワインの場合も同様で、それがどんな特徴・性質のワインなのか一切チェックせず、あくまでフィーリングだけで購入するボトルを選ぶのです。

かなりいいかげんな方法に思えますし、実際はじめのうちはイメージと全然違うワインに当たるのが普通ですが、何度も繰り返していると不思議なことにだんだんイメージに近いワインを引き当てられるようになってくることがあります。

考えてみれば、ラベルは生産者が自分のワインの顔としてデザインするもの。文字の配置や色の使い方、図や画像の入り方などを通じて、そのワインをアピールしているわけですから、それを無意識に感じ取れるようになってもおかしくはないのかもしれません。

この手法は、確実性には欠けますが難しく考えなくても良いので気楽ですし、意外な掘り出し物との出会いも期待できます。また、気に入ったラベルをはがしてコレクションするなど別の楽しみ方も。

ワイン選びに疲れてきたら、一度試してみるのも面白いかもしれませんよ。

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