ロゼワインをおいしく飲む方法 ポイントは温度・酸化・ワイングラス
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開栓前に適温まで冷やしておく
ロゼワインをおいしく飲むための栓を抜く前の大切な準備として、適切な温度まで冷やすことが上げられます。
ワインに限らず、飲み物の味や香りの感じ方は温度によって大きく左右されます。
特にロゼワインはタンニンの含有量や甘さなどがさまざまで、適温の幅が5~15度程度と非常に大きいワインです。
一般的には、色が薄い(≠タンニンの含有量が少ない)もの、甘さが強いものほどしっかりと冷やしたほうが良く、色が濃い(≠タンニンの含有量が多い)もの、酸味が弱いものほど常温に近いほうがおいしく感じられるとされています。
もし用意してあるワインのタイプがわからず適温が推測できないなら、最初にしっかりと冷やしておき、少しずつ温度を上げながらおいしく感じる適温を探るとよいでしょう。
その場合は、冷蔵庫で2~3時間、氷を入れた水(ワインククーラー)なら1時間以上冷やしてから開栓します。
飲んでいる間も酸化や温度の上昇に気をつける
多人数でのパーティなど一度に全て注ぎ切る時以外は、開栓後もしっかりと再栓し温度の上昇にも気をつけましょう。
ワインは空気に触れると酸化して味や香りが変化してしまう飲み物です。
酸化が少しであれば、かえって味わいがまろやかになり、香りが複雑で感じやすくなるなど「熟成」の効果がありますが、進みすぎると嫌な酸味や渋みが出たり香りが飛んでしまう「劣化」が始まります。
特に色の薄い、タンニンなど抗酸化作用のあるポリフェノールの含有量が少ないロゼワインの場合は、酸化が速く進んでしまうのでこまめな再栓が不可欠です。
コルクの再利用が難しいのであれば、金属や樹脂でできた再栓用の器具(ワインキーパー)を準備しておくとよいでしょう。
また、ゆっくり飲んでいるとせっかく冷やしたワインの温度が上がり、適温からはずれておいしく感じられなくなってしまう恐れもあります。
温度が上昇すると酸化も速くなるので、特に夏場はその都度ワインクーラーに戻したり保冷のできる容器を使用するなど、温度キープに気を配るようにしましょう。
ワインの特徴にあったタイプのグラスを選ぶ
ワインをおいしく飲むのであれば、そのワインのタイプに合ったグラスを選ぶのも大切なポイントです。
グラスは見た目の印象だけでなく、口に触れる部分の感触や口の中での液体の流れ方を通じて、ワインの味や香りを大きく左右します。
そのため適当なグラスで飲んでしまうと、どんなにおいしいワインでもその魅力を半分も味わえずに終わってしまうことも珍しくありません。
ワインを楽しみたいのであればワイングラス、特にそのワインのタイプに合ったグラスを選びましょう。
ワイングラスはその名の通りワインを飲むことに特化したグラスです。
シンプルな形状に見えますが、その中にワインの魅力を引き出すいろいろな機能が含まれており、別のグラスを使って飲んだときに比べて驚くほど味や香りを感じ取りやすくなります。
ロゼワイン用や甘口・辛口に特化した製品もありますが、あれこれ購入すると金銭的にも収納スペース的にも負担になります。
とりあえず最初に購入するものとしては、どんなタイプでもだいたい合わせることができる「万能型」がひとつあれば大丈夫です。
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ワイングラスについて詳しく知りたい方はこちら
購入後・開栓後はあまり時間をかけずに飲みきる
ロゼワインは、買ってきた後あまり長期間寝かせることはせず、開栓後もできるだけ早めに飲みきるようにしましょう。
赤ワインに比べて、抗酸化作用のあるポリフェノールの含有量が少ないロゼワインは、基本的に長期間の熟成には向きません。
よほどの高級ワインであればともかく、通常のロゼは出荷後すぐに飲むことを前提として造られていることが多く、購入時点ですでに味や香りが最善の状態になっているため、長く保管しておくとおいしくなるどころか逆に劣化してしまう可能性もあります。
また、開栓後はボトルに新鮮な酸素が大量に流入するため、たとえ再栓したり冷蔵庫にいれたとしてもどんどん酸化が進んでしまいます。
タイプによっても多少異なりますが、おいしく飲みたいのであればできるだけその日のうち、それが難しいならせめて1~2日以内には飲みきるようにしましょう。