ワインとのマリアージュとは ワインと料理の生み出すおいしさの世界
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「マリアージュ」とはワインと料理が調和した状態
「マリアージュ(mariage)」は、フランス語で「結婚」を意味し、ワイン用語としては「ワインと料理が高度に調和した状態」を指します。
ワインはもともと食中酒として発展してきたお酒で、多くが料理と一緒に楽しめるよう設計されています。
そして、無数にあるワインと料理の組み合わせのうち、それぞれを単体で飲食するよりも格段においしさがアップするペアリングがマリアージュと呼ばれるのです。
マリアージュには広く知られている「定番の組み合わせ」から、ワインや料理の特徴をたよりに自分で探しだす組み合わせまで様々なものがあります。
代表的なマリアージュの例
広く知られているマリアージュの例としては、以下のようなものがあります。
フランスの白ワイン「シャブリ」と生牡蠣
フランス北部、ブルゴーニュ地方シャブリ地区で造られる白ワインと生牡蠣の組み合わせは、世界的にも有名なマリアージュのひとつです。
牡蠣は非常に旨みが強い一方、生の魚介類特有の臭みも持っています。
これを消すために通常はレモンなどをかけるのですが、酸味の強い白ワインであるシャブリなら単に臭みを打ち消すだけでなく、逆に臭みすらワインの旨みを引き立てるアクセントとして長所にしてしまうことができるのです。
さらに、シャブリが口の中を洗い流してさっぱりとした後は、強い酸味によって唾液が分泌されることもあり次のひと口の旨みがまたはっきりと感じられるようになります。
まさに定番として世界的に知れ渡るのも納得の組み合わせと言えるでしょう。
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- ・ラ・シャブリジェンヌ シャブリ・ラ・ピエレレ(La Chablisienne Chablis La Pierrelee)
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やや甘口のシャンパンとイチゴや他のベリー類
フランスの高級スパークリングワインであるシャンパンのうちやや甘口のものと、イチゴをはじめとするベリー類の組み合わせも有名です。
シャンパンのグラスにイチゴを沈め、黄金の気泡がイチゴ全体を取り囲んでいるような写真を、ちょっとセレブな感じのイメージなどで見たことはないでしょうか。
実際にグラスに沈めてしまうことの是非はともかくとして、このシャンパンとイチゴのペアリングは見た目だけではなく味わい的にもぴったりとはまるマリアージュなのです。
やや甘口のシャンパンは、甘い香りと共にすっきりした酸味を持っています。
この酸味が鍵となって、イチゴの味わいとシャンパンの香りが絶妙なバランスで結びつきます。
また、同じ理由で酸味の強いベリー類、例えば若いブルーベリーやラズベリーなども、相性がよい組み合わせです。
ただし、完全な辛口、もしくは甘みが強すぎるタイプのシャンパン、もしくは酸味の薄いイチゴやベリー類だとうまくかみ合わないケースもあるので注意が必要です。
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- ・ジョフロワ ラタフィア・ド・シャンパーニュ 200ml(Geoffroy Ratafia de Champagne 200ml)
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- ・モエ・エ・シャンドン ネクター アンペリアル ドゥミセック(MOET&CHANDON Nectar Imperial DemiSec)
ロゼワインとミルクチョコレート
上の二つに比べるとややマイナーになりますが、ロゼワインと優しい甘さのミルクチョコレートも優秀なマリアージュです。
赤ワインと白ワインの中間の作り方をするロゼワインは、渋みや酸味がバランスよく含まれており、多くがさっぱりとした飲みやすいタイプです。
このさっぱりとした飲み口がチョコレートのこってりとした後味を洗い流し、ひと口ごとに舌をリフレッシュしてくれます。
チョコレートの持つ渋みや酸味が強すぎるタイプだと、ロゼワインのちょうど良いバランスを崩してしまうので、ビターチョコやドライフルーツ・ナッツなどが入っているタイプではなく、ミルクチョコレートでなければここまでの相性の良さは感じにくいはず。
ピンク色のロマンチックな水色(すいしょく)も相まって、バレンタインに活躍してくれそうなマリアージュだといえるでしょう。
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- ・リヴェラ カステル・デル・モンテ ロゼ(Rivera Castel Del Monte Rose)
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- ・ロズィト トローゼ ビオロジコ(Cantine Losito Trose Biologico)
マリアージュを起こすためのワインと料理の選び方
世界には異なる特徴を持ったワインや料理が無数に存在するため、定番の組み合わせ以外でも相性のよいペアを見つけることが十分可能です。
いろいろなタイプのワインと料理を片っ端から組み合わせて試してみるのも悪くありませんが、以下のポイントに注意して選ぶと効率よく確認できます。
- お互いの長所を打ち消さない
プラスどころかマイナスになってしまうくらいなら、組み合わせずに別々に楽しんだほうが良いでしょう
- お互いの短所を補い合える
生臭さを打ち消す酸味や、渋みを和らげる脂質など、マイナス要素を補ってくれる特徴を持つ組み合わせは重要です
- 味や香りに共通点がある
酸味や渋み、甘み、果実味など、どこかに共通する特徴がなければ、十分な調和を感じることができません
- 味や香りに相違点がある
違和感を覚えるほどの違いは不要ですが、違いがあるからこそマリアージュが感動的になるのです
- 味や香りのパワーバランスが取れている
どちらかが強すぎたり弱すぎると、弱いほうの存在感が消えてしまいます
まとめると、バランスが取れていることと、相手を尊重しつつ自分が消えてしまわない組み合わせであることが重要である、ということになります。
打ち消さないこと、引き立てあうこと。マリアージュとは、まさにワインと料理の「結婚」であると言えるでしょう。
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