ワインの種類

赤ワインをおいしく飲む方法 ポイントは温度・熟成と酸化・ワイングラス

ワイングラス2つとボトルと花
記事の目次

たくさんの成分を持つ赤ワインは、飲み方によって味や香りの感じ方が大きく変化するお酒です。せっかく高品質なワインを手に入れても、間違った状態で飲んでしまうとおいしさを十分引き出せずに終わってしまうなんてことも。

ここでは、赤ワインのおいしさを大きく左右するポイントを3つ、簡単にチェックしてみましょう。

赤ワインをおいしく飲むための温度

よく「赤ワインは常温(20度前後)で飲むのが良い」と言われますが、これは必ずしも正解ではありません。ヒトの舌は温度によって味の感じ取り方が変わるようになっており、温度が低いと渋みや苦味を強く感じ、温度が上がると甘味や旨みを感じやすくなります。

赤ワインは一般的に渋みのもとであるタンニンを多く含むため、冷やしすぎないほうがおいしいと言われているのです。しかし、赤ワインにもいろいろなタイプがあり、中にはタンニンが非常に少なかったり、甘味が強いものもあります。

こうしたタイプを20度前後という比較的高い温度で飲んでしまうと、必要な渋みもない甘ったるい感じになってしまうので、おいしく飲むためには逆にバランスが取れる温度まで冷やさねばなりません。

一概には言えませんが、説明文や特徴から適温を分類すると、

  • 色が薄い、渋みよりも酸味が強い、甘口、「ライトボディ」と書いてある・・・10~12度

  • 色が濃い、渋みが強い、コクがある、「フルボディ」と書いてある・・・16~20度

  • 「ミディアムボディ」と書いてある、上記の温度でおいしく感じられない・・・13~15度

というのが目安になります。赤ワインの適温は、タイプによって大きく変わると覚えておきましょう。

赤ワインの熟成度合いを調整する「酸化」

赤ワインは、熟成・酸化の進み具合がおいしさを大きく左右するお酒です。酸化が進みすぎているものはもちろん、不十分な状態でもおいしく飲むことはできません。

特にタンニンの多いタイプのワインは、熟成が進んでいないと渋みが必要以上に強く、香りも弱くて単調になりがちです。もし、ひと口飲んでみて渋みや香りの弱さを感じたなら、グラスの中でゆっくりとワインを回して酸素と触れ合わせてみましょう。

これは「スワリング」というテクニックですが、こうすることで酸化が急激に進み、熟成した状態に近づけることができるのです。ただし、やりすぎると今度は酸化しすぎた、いわゆる劣化した状態になってしまうので注意が必要です。

スワリングを行うときは、味や香りをチェックしながら少しずつやりましょう。逆に、華やかな香りや果実味が特徴の早飲み系ワインは、購入時点で十分熟成しているものが多く、それ以上酸化を進めてしまうと今度は劣化していってしまいます。このタイプはグラスの中で長い時間おいたりせず、比較的短時間で飲みきるほうがよいでしょう。

ボトルも注ぐとき以外はこまめに再栓し、新しい酸素の流入を最小限にします。

ワインタイプに合わせたグラスを選ぶ

ワインは、思う以上にグラスの影響を強く受ける飲み物ですので、そのワインのタイプに合ったワイングラスで飲むようにしましょう。グラスの形は、香りの立ち上り方口のどの部分を流れるかなどに大きく関係します。そのため、適当なグラスで飲むとどんなに高品質なワインでもポテンシャルを発揮できず、残念な風味に感じられてしまう可能性が高くなります。

赤ワインはタイプによって味も香りも大きく異なるため、できればそれぞれのタイプに合わせた形のグラスを用意するべきですが、そこまでできなくともせめてワイングラスを使って飲んでみてください。

ワイングラスはその名のとおりワインをおいしく飲むためのグラスで、ワインを引き立てるための様々な機能が備わっています。いきなり複数のグラスを購入するのは難しいと思いますので、ひとまずどのワインでも大体合わせられる「万能型」をひとつ購入しましょう。それ以外のグラスを使用したときとでは、同じワインとは思えないほど感じ方が変わるのを経験できますよ。

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